カズレーザー推薦『ケーキの切れない非行少年たち』要約・感想

児童精神科医である宮口幸治さんがは少年院などで数多くの非行少年と出会ってきました。その中で、反省すらしていない非行少年たちが多いという現実に驚きましたが、宮口さんはなぜなのかを追求しました。

彼らは「認知力」が非常に弱くケーキを等分に切ることすらできないのです。
しかし、これは少年院の非行少年たちだけの問題ではなく、今の日本において一般的な学校でも同じことが言えます。

この本は第一章から第七章で構成されており、最後の第七章では1日5分でできるトレーニングを紹介してくれています。

第1章「反省以前」の子どもたち

少年院に入っている非行少年の大半は「反省」すらしていない。この現実に児童精神科医の宮口さんはどう立ち向かったのか…。

第2章「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年

反省するどころか「僕はやさしい人間です」という少年たち。計画性がなく目の前のことしか考えられないので先を見通すことが出来ない。これをすればこうなるといった簡単なことが分からない。

タイトルにもなっているケーキを切れない少年たち。「ケーキに見立てた円を3等分にして下さい。」という問題に対して、ほとんどの少年が等分にできないのです。

第3章 非行少年に共通する特徴

第3章では非行少年たちの特徴を5点セット+1で表し解説しています。

「認知機能の弱さ」「感情統制の弱さ」「融通の利かなさ」「不適切な自己評価」「対人スキルの乏しさ」「身体的不器用さ」の5+1になります。

それぞれの弱さには一体どのような背景があるのか…。

第4章 気づかれない子どもたち

第4章で語られる問題は親や教師、大人は目を向けるべき問題です。

「人を困らせる行動は困っているのサイン」これに気づくことなくただ手間のかかる子供という風にしか捉えない人は多いのではないでしょうか?
私も自分の行動を考えさせられました。

サインは小学校2年生から出始める。病名のつかない子供たちは親にも、学校でも、社会でも気づかれることなく、いつの日か警察に捕まっているのです。

私たち大人がしっかりと信号をキャッチしてあげることが重要になってきます。

第5章 忘れられた人々

この章では「軽度知的障害」について語られています。

「軽度知的障害」は一見、健常者と見分けがつかないので非常に難しいです。
猥褻行為や暴行などを犯した少年のほとんどがイジメられていた子供たちです。
そのストレスが関係のない人へ発散され、被害者が被害者を生んでいるのが今の日本の現状です。

「忘れられた人々」をいかに減らせるか、その問題に取り掛からなくてはいけません。

第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない

「褒めて育てる」良く聞く言葉です。特に近年では体罰やパワハラという言葉が浸透し、人を蔑んだり、傷つける言動が大分淘汰されてきました。

ですが宮口さんは言っています。「褒めるだけでは問題は解決しない」と。
第6章に書かれている内容はすごく共感できることが多く、宮口さんの言っている通りなのです。褒めるだけでは何も解決していない、それよりももっと大事な基礎を教えてあげることが重要。

個人的にはこの章だけでも読む価値はあると思います。

第7章 ではどうすれば? 1日5分で日本を変える

そして第7章では具体的にどうすればいいのか?が語られています。

「自己評価」を上げさせるには?自分を気づかせること。
新しいブレーキをかけ方法、朝の会で1日5分トレーニングなどこの問題を解決させるための方法が書かれています。

感想

この本を読みながら自分の学生時代を思い出しました。クラスに1人はいた今思えば「認知機能が低いとされている子供」当時はそんなことを知る余地もなく、何も気にせず生活をしていたけど、どこかでサインを出していたのかな?そのサインをきっちりと受けとってもらえていたのかな?

学校では、勉強という名の社会に出るとほとんど役に立たないものを何時間もかけて学びます。
しかし、この本に書かれているようなもっと重要なことは教えてもらえないんですね。

教育とは何なのか。日本の深い問題に直面した気がしました。

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